この仕事に就いていて日々感じることですが、初めての依頼しようとする方は対応する専門家がどのような人か、ということに関心があるように思います。当然と言えば当然なのですが、よく「法律事務所は敷居が高い」など、と言われますが、法律事務所に限らず、司法書士事務所でも行政書士事務所でも一般の方であれば敷居が高い、というのが実際ではないでしょうか。インターネットの時代ですので、検索をかければ数多くの士業サイトがヒットします。ですが、結局のところよくわからない。
「不親切な対応をされたらどうしよう」、「こんなことを聞いては恥ずかしいのではないか」、「高すぎる費用を請求されないか」、など少なくとも私自身であれば感じるのではないかと思います。様々なサイトを詳細まで調べても、いくつもの事務所に電話をかけて問合せても本当に事前に知りたいようなことは、わからないのではないかと常々考えていました。そうした理由から、ここでは当事務所の代表者について、他の事務所よりも少しだけ詳しく、また業務とは直接関係のない部分についても質問形式で記載しています。
ご依頼の際の参考になればと思います。
代表者略歴 | |
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代表 | 鈴木将信 |
略歴 | 早稲田大学教育学部社会科学専修卒業 大手レコード会社勤務、その後携帯電話アプリ開発会社勤務時に行政書士資格の取得 リーマンショック後、司法書士資格の取得 埼玉県の測量会社、土地家屋調査士、司法書士合同の大型法人勤務 東京都の商業登記を多数扱い行政書士事務所併設の個人事務所勤務 千葉県の主に不動産取引をメインとする司法書士法人勤務 司法書士鈴木将信事務所を開業 司法書士3名の合同事務所参画 司法書士行政書士東葛法務パートナー事務所に事務所名変更 現在にいたる |
主な保有資格等 | 簡裁認定司法書士 行政書士 事業承継・M&Aエキスパート認定者 |
現在の専門は、相続を起点とした遺産承継業務及び事業承継による資産移転手続きです。 今までの業務経験としては、勤務時に本人訴訟支援を担当させていただいたり、開業してからは他の事務所様がお断りされた難解な案件や弁護士の先生方からの複雑な案件を担当させていただいたり、比較的ややこしい案件を受任することが多い気がします。多くの司法書士が経験できない経験を積む機会をいただけていることは、大変ではありますが専門家として、ありがたいことだと思っています。
簡単な自己紹介
では先生。まず最初に簡単な経歴をお願いします。
生まれは滋賀県というところの大津市です。小学校の頃に父の実家である千葉県野田市に引っ越してきまして、高校は千葉県柏市の公立高校、都内の大学を卒業しまして、民間企業に就職しました。趣味はたぶん読書、年間100冊以上は読んでると思います。あと厳密には趣味ではないですがピアノを弾きます。猫が好きです。
年間100冊以上、本を読むとは、失礼ですが盛っていませんか(笑)。あとはピアノを弾く?
これが本当に盛っていない(笑)。もともと人より本を読む方なんでしょうけど、独立した頃、暇でお金もなかったんでさらに拍車がかかったようです。それが今では習慣みたいになっています、知らないことを調べるのわりと好きですしね。
音楽に関しては仕事で関わっていた時期があるので、仕事で関わると、もともと趣味でも趣味じゃなくなりますので。
大学卒業から資格取得まで
今、音楽に仕事で関わっていたとおっしゃいましたが、どんな会社に就職されたんですか?もともと法律などに興味はあったんですか?
レコード会社です。学生時代からずっと音楽をやってまして、大学時代にはそういう関係のフリーランスというか、アルバイトみたいなことやってまして、その流れです。まあ就活はしましたけど、内定取れたのがそこだけだったので、そこに就職しました(笑)。
法律について特に興味はなかったですね、ただ当時は就職氷河期と呼ばれたときで、就活が上手くいっていない法学部の友人あたりが司法試験を受験する、しない、みたいな話はよく聞いていました。私自身は法学部ではないです。
全然関係ないというか、かなり遠い業種ですね(笑)。その後、どのような流れで資格を取得されたんですか?
レコード会社ではCDやDVDの企画・製作を仕事をしていて、20代半ばで携帯電話アプリ開発の会社に転職をしました。当時はいわゆるガラケーと呼ばれる携帯電話が主流だったんですが、その携帯用アプリ開発の開発会社でコンテンツの音楽のデータを作成していました。
もともとは作曲家になりたかったので、レコード会社のディレクターよりも希望に近い職業です。レコード会社の社員が楽器を演奏したり、楽譜を書いたりするわけではありませんので。
なるほど、夢を実現した、って感じですか。
まあ、一応はそうなのかなぁ・・・。ヒット作には関わる機会はありませんでしたが、やりたかったゲームソフトの音楽の仕事もできましたし、だいたい中学生くらいにやりかった仕事でしたよね、職場は楽しかったですし。
そうなんですね。でもそうしましたら、なぜ楽しい職場で希望の職業に就けたのに結果的にその会社や職を辞めたんですか?
ああ、業績不振によるリストラです。
・・・・。
20代後半でリストラ(笑)。当時はガラケーから、現在使われているスマホに時代が移行する時期で、各会社手探りで厳しい時代だったんです。で、そのあたりにリーマンショックがきて、追い打ちをかけた、みたいな感じだったかな。
資格の勉強については、在職中に大学時代は音楽に関すること以外あまり勉強してこなかったので、何か違うことを勉強したいなぁ、と思っていました。それで在職中から司法書士の受験勉強をはじめました。司法書士の受験勉強中に行政書士の資格を取得しています。あの頃、自分の周りはそういう人が多かった気がします。
司法書士と行政書士を目指した理由
なるほど、それで司法書士なんですね。でも数ある国家資格の中で、なぜ司法書士の資格を選ばれたのですか?やはり社会の役に立ちたいであるとか、弱者の味方になりたい、というのが理由ですか?
いや、どっちかという生活のため(笑)。
・・・・。
具体的には簿記と民法の本を買ってきて、まあまあ民法が面白かったからです。会計よりは向いているかなと。当時、弁護士になるにはロースクールを検討する必要があったんですが、私の場合、特にそれまで弁護士になりたいと思ったこともありませんでしたし、資金の面でも通学の面でも選択肢にはなりませんでした。ですので、会計ではない文系の専門職ということで司法書士を選びました。同級生では一度会社に就職、仕事や職場で上手くいかなくロースクールへ入学、今は弁護士というのも、ちらちらいますね。
法律家からは、あまり聞かないような回答な気がしますが(笑)。
社会的にとか、人の役に立ちたいであるとか、表面的にはそういうことを言っていたり、考えたりしたかもしれませんが、実際は生活のためにこの職業に就いたんだと思います。リストラされてますし、当時、私自身が社会的弱者だった気もします(笑)。
逆に今の方が本当にそういう気持ちもあるかなぁと思います。そういうことは仕事で色々な人に会ったり、齢を重ねて色々な事柄に接して、はじめて真面目に考えるようになるんじゃないでしょうか。
なるほど、では司法書士にしても行政書士にしても仕事の内容などには興味はあったんですか?
いや全然、何をする仕事かも知りませんでした(笑)。受験予備校のパンフレットから司法書士が登記手続きをする、ということくらいと、あと債務整理業務が全盛だったんで、それも知っていましたが、実際の業務を知るのは私の場合は資格を取得してからになりますので、当時は、まあ知りませんでした。
行政書士は漫画で名前を聞いたことがあったくらいで、ロースクールに通っていた友人が力試しに受験していたので、私も受験したという感じです。そういう人、わりと多いと思いますよ(笑)。司法書士とか知っているのは、金融機関か不動産会社の人たちくらいじゃないかな。
仕事内容に興味もなく、内容もよくわからないのによく受験勉強が続きましたね(笑)。難関資格と呼ばれていますよね?
仕事内容については、なんというか自分が小さい頃から憧れていた職業(音楽とか作曲に関することとか)には、まがりなりにも就けたので、次は多くの人が就いているというか、一般的な仕事であればこだわりはなかったです。受験勉強の中で法律や仕事内容に関心がでてきた、というのはあります。難関資格ですけど、受からないと生きていけないと思い必死でした(笑)。今になれば、どんな選択肢でも取れたとわかるんですが、当時はそう思えなかった。
まあ当時は就職も転職も大変でしたしね。いわゆる就職氷河期というやつですね。
資格取得から事務所勤務まで
それでは晴れて無事合格してからのことを聞かせてください。受験生も読まれているかもしれませんので、そのあたりにも触れてもらって。
司法書士受験に合格した当時は、いわゆる無職の状態でした。短期間、行政書士事務所でアルバイトをしていた時期もありますが、司法書士は合格後に研修がありますので、その研修中に就職活動をして事務所に就職しました。あと受験生は、こんなもの読んでいないで勉強してください、いや本気で(笑)。
司法書士受験の実態はなかなか厳しいので、受験生はしっかり勉強しましょう(笑)。それで司法書士の研修とはどういったものだったんですか?司法書士事務所に就職ということでよろしいでしょうか?
研修の内容については、ここでは割愛して概要を簡単に説明すると、当時は中央研修と呼ばれる全国から合格者が集まる研修と地域ごとの研修、あと簡裁代理権の認定試験を受験するための特別研修がありました。今はどうかわかりませんが、中央研修などは研修を受けるために全国から合格者がきますので、地方の方はホテルに宿泊していたりして、そのホテルで合格者は交流を図るみたいな感じでしたね。合格者は皆いい思い出になっているんじゃないですかね、受験勉強からの解放感もありましたし。
就職先は、正確には司法書士法人・土地家屋調査士法人・測量会社が合同の大型事務所です。単独の司法書士事務所というわけではありません。大型の不動産案件を大量に扱う事務所で、人数は30~40人くらいだったかな、大規模な分譲や新築戸建て、新築マンションなどの案件を大量に受任している事務所でした。
司法書士と言えば、まず不動産登記ですものね。そこではどのような業務をされていたのですか?はじめて司法書士業に触れてみてどうでしたか?
まず最初の驚いたのは法律業というより不動産業というイメージでした(笑)。今になれば、どこの部分が法律で、司法書士が担っている部分は法律的部分であることはもちろん理解しているんですが、当時はまだ見習いということもあり、司法書士業務のサポートだけでなく、土地家屋調査士のサポートもしていましたので、カメラ持って新築不動産の現場にいったり想像していた業務とのギャップがすごかった(笑)。1日中、車で移動していたりとか。
土地家屋調査士の業務の経験もあるんですか。あまり一般の方には馴染みがないですが、司法書士と土地家屋調査士の業務って密接に関係していますよね。
そうそう、今になればいい経験でしたね。司法書士業務といっても、司法書士のことだけわかっていても仕事になりませんしね。その次は個人の司法書士事務所へ転職しました。大型の事務所との違いも知りたかったので。そこは入国管理業務を専門にしている行政書士の先生が間借りしていて、私は司法書士業務を行っていましたが行政書士の先生の仕事を直接見て、一緒に仕事をする機会を得られたのはよかったかな。
その事務所は個人事務所だったので、比較的色々な種類の仕事をしていました。不動産の売買、相続、会社の登記もやっていましたね。会社の合併とか、わりと複雑なものもありました。
個人事務所と大型事務所って、ちょっと違いますよね。大型の事務所は分業制、個人事務所は担当制でやる感じ、それと雑用(笑)。
そうそう、そこは行政書士の先生含めて4名の事務所だったんですが、司法書士業務に加えてだいぶ雑用もやっていましたね、領収書の整理とか(笑)。ただ個人事務所の雑用って自分で事務所経営するときに必要になることで、今になってみれば実はけっこう役に立ってるんですよね。
大型事務所に勤務、次に個人事務所に勤務、まだ独立はしないんですよね?
次が勤務としては最後ですね。そこは10名くらいの司法書士法人ですね。中古物件や土地の売買が中心のいわゆる決済事務所です。
決済といっても一般の方はピンとこないかもしれませんね。不動産の売買をするときの金融機関で買主、売主が出席のもと司法書士が最終意思確認をするやつですよね。
そうですね。一般の方は通常マイホームを購入するときに経験しますが、人生に1回とかでしょうしね。新築マンション購入では、また段取りが違いますしね。そこの事務所は他に債務整理を受任していましたし、訴状作成とかもやっていました。いわゆる司法書士の本人訴訟支援というやつです。私はけっこうそれをやってましたが、この業務はなかなか経験できない業務なんで勉強になりました。同業でもやったことある人、直接では知りませんね。
独立から現在まで
それでは様々な事務所で様々な業務を経験し、いざ独立ですね。たくさん登記して、売上も順調?
いや当時は開店休業(笑)。当時から従来の司法書士のメイン業務であった登記案件については若手の新規参入は難しいと言われていたんです。司法書士はリーガルサポートという団体を立ち上げていて、登記業務ではなく成年後見業務に力を入れはじめる若手が多かった。
先生は後見業務に力は入れなかったのですか?
私の場合、手間がかかって他の事務所が受任したがらない仕事とかも受任したりして、その流れで登記業務が増えてきたり、債務整理をもできますし、何人もの後見人になる、という状況にはなりませんでした。独立してから私を含めた3名の司法書士で合同事務所をしていた時期もあるのですが、そこも登記業務がメインの事務所です。もちろん時代もありますので、今後は成年後見業務に力を入れることはあり得ますけど。
手間がかかって他の事務所が受任したがらない仕事とは、例えば?
独立して初めてまともに受任したのは債権・動産譲渡登記の仕事(笑)。
それ今までの多数にわたる事務所経験無意味ですよね、これが面白いと思う人は業界人ですね(笑)。
債権・動産譲渡登記とは全国で中野の法務局でしか受け付けていないマニアックな登記手続きです。当時はどの先輩方に聞いても、「そんなの知らん」(笑)。
この仕事の面白さ、これからのこと
話しは戻りますけど、もともと音楽などに興味があったんですよね?ちょっと失礼な言い方になりますけど、不動産でも会社でも登記手続きの仕事は面白いものなんですか?債務整理でも後見業務でもいいですけど、やっぱりご飯を食べるためには、という感じなんですか?
もともとビジネスみたいなものには興味があって、その流れで会社法には興味があったんです。インターネットの黎明期もこの目で見ていますし、ネットバブル崩壊も知ってますけど(笑)。なので会社登記はけっこう好きなんですね。不動産については全然興味がなかったですけど、最近は仕事が面白いですね。これは登記業務に関わらずですが。
全然興味がなかった不動産を含め最近、仕事が面白い理由とは?
業務を重ねて色々なことが解かってきた、というのはもちろんあるのですが、それよりも仕事に対する姿勢とか見方が変わってきたからだと個人的には思っています。あと丸くなった(笑)。
仕事に対する姿勢、見方が変わってきた、とは?
個人であれ会社であれ、依頼者に興味関心を持つと仕事が面白くなるんですよ。特に不動産業者、会社、他専門職などと仕事をする場合は、相手がどんな仕事をしているか、ということに関心を持つと自分がその中でどこを担うのかがわかって仕事が面白くなる。これはどんな仕事でもそうかもしれませんが。
例えば、不動産会社と一言でいっても、大きい会社、小さい会社、新築、中古、リフォームとか色々あるじゃないですか。もちろん司法書士は色々と注意を要する厳格な仕事ですので、感情的な意味で常に同調する、ということではないですよ。
個人の方であっても、その人がどうやってここまで生きてきた、とか、どう思って毎日を暮らしているか、とかに興味を持つと、じゃあ一緒に頑張りましょうとか思ったりします。もちろんズケズケと個人的なことの質問攻めをするとかではないですよ(笑)
そういう風に仕事をすると、今の仕事は社会の広範囲をカバーしていて、なかなか面白い仕事だなと最近は特に思います。
感謝もされますしね。専門性もあるし。
個人的には会社勤めのサラリーマンでも自分の仕事には専門的知識を持っていると思いますけど、皆さんがあまり知らない知識をある程度広範囲で深く持っているのかもしれませんね。感謝について感じることは、報酬をもらって感謝されるのも不思議な感じはしますけど、ありがたい仕事ですよね。普通は例えば物を買ったら、販売員がお客さんにお礼言うからね。
なるほど、そういう考え方もあるのかもしれませんね。それでは最後に今後の抱負というか目標などをどうぞ。
私が資格を取得した当時はもちろん、独立した当時と比べても明らかに時代は変わっています。コロナ禍により、その変化がより一層大きくなったとも感じています。いわゆる国家資格に基づく独占業務をもつ士業の役割についても変化していくと考えています。それはもしかしたら厳しい変化なのかも知れませんが、そのような環境でこそ、自分達ができることを真剣に考えることができるとも考えております。
司法書士行政書士東葛法務パートナー事務所は、変化をしていく時代の中で、役割を担える事務所でありたいと考えます。
こちらでは当事務所が依頼を受任した場合における業務の方針と報酬の基準となるガイドラインをご説明致します。ご依頼者様が理解しやすい明朗な会計と専門職として高度なサービスを提供するために定めた指針になります。
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